・このストーリーはフィクションです。
「あおり運転」だけではなく他にもキケンがいっぱいの昨今の交通事情。
高齢ドライバーの事故もたびたびニュースを騒がせているけど、おなじくご高齢の歩行者にもKYな方がいて信号無視などをなぜかよく見かけます。
挙動のフワフワしているスマホのながら運転も迷惑このうえないしキケン。
自転車と歩行者の衝突事故も後をたちません(自転車は道交法では軽車両です)
歩道があるのに歩道を歩けない歩行者もなにか最近多いようです。
そして追い越し車線をマイペースで走るヤカラなど、あげるとキリがありません。
傍若無人でKYな行動に喝!! 道路はみんなのものです!!
そんな道路事情を背景に、最近SNS上で路上でのパフォーマンスがうわさされている、
「サトシマン」と呼ばれる謎の人物の行動をぼくが見たのはとある雨の高速道路だった。
【道路交通でのKYに渇!!】
「サトシマン」が行く!! シリーズ連載開始
ある平日の雨の日の東名高速。ぼくはワンボックスの営業車で3車線あるうちのいちばん左側の車線をおとなしく流していた。この営業車で張り切る気もなくて・・まぁ飛ばせばそれなりに走るのだろうけど。
雨の高速道路は全般的にクルマの流れが遅くなる。ぼくの営業車のスピードメーターは80km/hちょっと超えの控えめなスピードを保っていた。
雨による速度制限はまだ出ていなかったので(時として80km/hや50km/h制限が出る)この道路の今現在の制限速度は100km/h。
ぼくの営業車が80km/hちょっと超えでいちばん左側の車線を走っているけど、前を走っているトラックもだいたい同じくらいのスピードで適切な車間が保たれている。
右側を追い越していく車も雨なのでだいたい制限速度100km/hを超えないで追い越していき、速い車と遅い車の棲み分けがうまくなされていて雨にしては快適な高速道路の流れだった。
前を走っている大型トラックがいいペースを保ってくれているのでぼくはそれに適切な車間でついて行けばいい。彼らは仕事で走っているので速度の保ち方とかうまい。(ぼくも仕事ではあるけど、走りこみの量が違うみたいの別次元の玄人たちの印象がある)
さて、そんな快適な高速道路の雨のクルージングだったけれど、一番右のいわゆる追い越し車線をトロトロと走るミニバンが眼に入ってきた。ぼくの80km/hちょっと超えのスピードで追いついてしまうのだからかなり遅いとみえる。
みるみる間に後ろがつかえ、3車線全体の流れが乱れてきた。たまにこういうドライバーがいて警戒感を抱かせるけれど、きっと周りをみる余裕がないのだろう。初心者マークではないみたいだけれど。
どんどん追い越し車線がフンづまり、遅いミニバンにつかえては左から追い越していき、何台もの車がそうして追い越していった。
何台も追い越されてようやく気づいたのか、その迷惑車のペースがすこしあがり、だいたいぼくのスピードと一緒くらいになったのでちょうど様子がよくみてとれる。
さらにスピードをあげて100km/hぐらいまで加速するのかと思ったら、それ以上スピードは上がらず、こちらの車線と同じペースで併走している状態になり、イヤでもその様子が目に付いてしまった。
80km/h超ぐらいで一番右の追い越し車線を走りつづけていると、追い越し車線をつづいて走ってきた車は減速を余儀なくされ左側から追い越しをせざるをえない。
なかにはパッシングをして行く車や、あてこすりぎみの接近をする車もいるのだけれど、その迷惑車は一向に動じないようすで、あいかわらず追い越し車線を80km/hちょっとで走り続けている。
そんな状態がしばらくつづいたと思ったら・・・
バックミラーにひとすじの眩しい光が来た。後ろから来ているのはもしやパトカー??
あっという間にきたそれはクルマではなくバイクだったのだけれど、すばらしい速さであっというまにそのKYなミニバンのま横にピタリとあざやかにつけた。
大型のバイクの様に見えたけど白バイとかではない。
スピードをとなりのKYミニバンと同じに保ち、なにか車内を伺っているようすで、しばらく真横を併走し続けていたけど、ある瞬間そのバイクは行動にでた。
今思えばなにかのデバイスで撮影しておくんだったと悔やまれる。
この動画を動画サイトにupすれば相当のアクセスが稼げるはずだけど、今は見た感じの記憶しかないのでそれをたどるとこんな風になる。
右手のアクセルはそのままで左手だけをハンドルからはなしてなにやら胸元からモゾモゾと緑と黄色の葉っぱのようなマークを取り出すとアクセルを少しだけあおって迷惑車のちょっとだけ前に出ると右手もハンドルからはなして両手をはなした状態になった。
高速道路上で両手ばなしの大型バイク。
左手に握られていたその葉っぱのようなマークは素早く右手に持ち替えられ、すこしバイクのスピードがおちて迷惑車のボンネットと並んだ瞬間!!
投げたのか貼ったのか分からないけど大きさ50cmはあろうかという初心者マークみたいなものをボンネットに貼り付けて、またあざやかに走り去って行ってしまった。(マグネット式で吸着したのかな??)
そうすると、そのミニバンはようやくウインカーをだして左によっていき、ぼくのうしろのほうへ下がっていって、東名高速にもとのスムーズで快適な流れが戻っていったのだった。
これがうわさの「サトシマン」と呼ばれる最近SNS上で話題に登っている、道路上で謎の行動をバイク(ときとして車でもあらわれるらしい?)
強引にではなくあくまでもスムーズに、相手に危害を加えることなく、周囲に迷惑をかけることもなく道路上のキケンを未然に防ぐという謎の行動をとる「サトシマン」を見た初めての体験だった。
そして後日ぼくはまた偶然に「サトシマン」に遭遇し、その圧倒的なテクニックとスピードとドライビングスキルを身をもって知ることになるのだった。
次回につづく
(ただいま執筆中です)
このストーリーはフィクションです。
決してマネをしないでください。
公道では交通法規を守り、安全な運転をこころがけましょう。
ショート・ストーリー 『 ひとすじあざやかに輝きおちる 』2台の古いクルマとそれをとりまく家族のストーリー。クルマ大好きな父、ぼくはクルマとメカには弱い。いまは亡き母。姉も遠い国にいる。ある晴れた暑い日にぼくが久しぶりに実家に行くとせっせとジャグワーEタイプを磨く父がいて、そして物語が動き始める。